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こんにちは、マリア ~ 葬送曲 作品2 ニ短調
こんにちは、マリア ~ 葬送曲 作品2 ニ短調

廃盤につき、入手不可

4th Single 2021.12.2 DOWNLOAD&STREAMING DOWNLOAD  ¥150円~(配信サイトによる)

 

こんにちは、マリア~葬送曲 作品2 ニ短調(Ave Maria ~ requiem yn2  Dmoll)

  1. こんにちは、マリア~葬送曲 作品2 ニ短調(Ave Maria ~ requiem yn2  Dmoll)
【解説】
この時期(12月)にアヴェ・マリアというタイトルでリリースしたということは、つまりそういうことです。
しかしながらクリスマス用に限るわけではありません。敢えてこの曲を葬送曲作品2番に位置付けたことがその理由となります。
Ave Maria~requiem yn2 Dmoll~は9分近い大曲となりました。
最初にテーマから始まり、最後にまたテーマに戻るという進行を取り入れてみました。
それは「一年の終わり」と「新しい一年」を表しています。
最初のテーマはつまり「聖母マリアへの問いかけ」であり、
最後のテーマは「受け取った答え」であります。
「答え」とは一体何でしょう?
ではまず…葬送曲とは、亡くなった方を慰めるための曲のことです。
それは同時に、残された者、生き残った者が負った深い悲しみの傷への慰めでもあるとわたしは思うのです。
このAve Mariaの元となった曲として、わたしがまだ駆け出しだったころに書いた「蚊帳の外」という歌曲があります。
この蚊帳の外はコンサートでは最後に歌うことが多く、激しい曲を立て続けに歌った後に
疲弊した状態で最後に大曲である蚊帳の外を歌うというのが一つの演出表現でありました。
「疲弊した状態」を演技するのは難しい。
ならば実際に体を疲弊させたら良いのではないだろうかと…
率直に申し上げますと「蚊帳の外」で歌われていたテーマは「自殺」であります。
主人公は現実世界ではまさに「蚊帳の外」として扱われてきた人間でありました。
ある日、携帯電話で知り合った「顔もわからない人」と意気投合し、世間を騒がせるような派手な自殺を二人で企てるのです。
計画し準備し日程まで決めたところで…そこから二人はより親密になり、
自殺の企てはいつからか恋に変わるのです。
携帯電話の画面の上だけでの恋なのですが、二人にとってはそれが「生きる支え」になっていたのです。
やがて計画日が近づくにつれて主人公の気持ちは揺れ始めました。
もう死にたくないという気持ちと
恋人に一目会いたいという気持ちに葛藤するのです。
何故なら恋人に会うということはつまり計画を実行するということですから。
ここで主人公は一つの「答え」を見出だすことになり、クライマックスを迎えます。
ラストは敢えてここでは語りませんが、
いわゆる世間の常識、モラル、一般論では計れないことがこの世の中には数多く存在する。
幸せの基準って当人でなければわからないこともある。
わたしは曲を作るときは曲単体で成立することは無く、
必ずまず最初に物語があってその次に曲が付いてくるという流れを大切にしています。
物語に出てくる主人公は基本フィクションですが、一方でわたしの分身のような存在でもあります。
故に主人公の不幸を望むはずもなく、
彼女らの性格や生き様を考慮した上で、彼女らなりの幸せを作品として表現してきました。
わたしの作品において不幸のままにその生涯を終えた登場人物は一人もおりません。
そうそう、最後にもう1つ…
毎度のことで恐縮ですが、アナログに拘り製作していますので…
録音時のノイズや音量音圧、あと演奏の荒らさ(笑)も野坂優子の「味」として捉えていただければ幸いです。

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